その3 ブリッジ付け替えー2005.6.8ー

以前、オークションにて落札したFamousパイナップルのブリッジが破損しました。最初、破損した部分だけを膠で接着を試みましたが、相当の力がかかるところと見えて、弦を張っただけでまた破損してしまいました。そこで、ブリッジを作り直して付け替えることにしました。〜面倒なことになったのに、笑みが浮かんでくるのはなぜ?


みごとに破損したブリッジです。サドルを固定する溝よりヘッド側の部分が薄すぎて、弦の張力に耐えられなかったのが原因と思われます。

サドルを外す前にパイナップルのデカールを剥がします。

サドルの接着面に軽くカッターナイフで切り込みを入れておきます。ここに水をさして、ちょっとずつ剥がしていく予定でしたが・・・

まったく外れないので、アイロンで熱することになりました。〜この作業は予定外のように思われますが、パイナップルのデカールを剥がした時点でおそらくこうなることは予測されていました。濡れタオルをあて、ゆっくり熱していきます。

ブリッジの隙間に歯科用の薄いへら(商品名忘れました)で、すこしずつ剥がしていきます。予想されてましたが、塗装が変質しました。

ブリッジを剥がし終えたところです。急ぎすぎてトップ板を数カ所傷つけてしまいました。まあ、新しいブリッジで隠れるところなので気にしないことにしましょう。

トップの塗装をやり直しするため、サンドペーパーでサンディングします。相当の粉塵が舞い上がるので、屋外での作業をおすすめします。

おおまかにサンディングを終えたところです。実際はこのあと公園で半日程度仕上げのサンディングを行いました。

黒檀でブリッジを製作します。前のブリッジが小さすぎたのが破損の原因と思われるため、少々大きめにします。

第1回目の塗装を終えたところです。これからサンディングし、塗装が乾いてはサンディング、乾いてはサンディングを繰り返します。

5回程度、上記の行程を繰り返した後の写真です。今回はこれでフィニッシュです。部分的に色合いに斑がありますねえ、塗装は何度やっても難しい。

ギターポリッシュにて仕上げを行います。表面の塗装の斑を無くす目的ですので、軽く行います。

仕上げ終了です。

いよいよブリッジをトップ板に接着します。ブリッジの製作過程の写真がなぜか見当たりません。クレーンさんのTSULTRA FRETにてブリッジ位置を計算して仮に配置し、周りにマスキングテープを貼ります。

またまた写真がみつかりませんが、ブリッジ接着位置の塗装をサンドペーパーで剥離します。写真ではマスキングテープを剥がしてありますが、サンディング中は貼ったままにして行います。

接着は膠で行います。粒膠を左に見えるジャム瓶に入れ、ひたひた程度の水を入れて半日位そのままにしておきます。

膠を湯煎します。直接火にかけてはいけませんよお。それとお湯は沸騰させないようにしましょう。ある程度温めると膠が融けてきます。

液体状になった膠を素早くサドル取付け位置に塗ります。写真では解りにくいのですが、ブリッジの接着面に軽くくぼみがあるのが解りますか?ここに空気が入らないように注意して接着します。(詳しくはクレーンさんのHP参照)

接着位置がずれないよう注意してクランプします。クランプ自体は1日程度でよいのですが、膠が完全に硬化するまで3日程度は弦を張らないようにしましょう。

はい!完成です。ワックスを塗って磨きます。

弦を張って終了!

2006.9.23追記 ウレタンで再塗装してみました。艶も色合わせもバッチリです。

この項終わり